「親が高齢になり、一人暮らしが心配。そろそろ施設への入居を考えたいけれど、費用はどうする?家を売るべき?」
こうした悩みを抱える子ども世代の方は多いのではないでしょうか。

特に浦安市は東京に近く、地価が比較的高いエリアです。そのため「実家を売却すれば施設入居資金に充てられるのでは」と考える方が増えています。

本記事では、浦安市での自宅売却を前提に、資金計画の立て方と注意点を、ファイナンシャルプランナー(FP)の視点からわかりやすく解説します。

1. 浦安市の不動産価格の現状

まずは売却によってどの程度の資金を準備できるのかを知ることが大切です。

浦安市の不動産価値の特徴

浦安市は東京ディズニーリゾートで有名な千葉県の人気エリアです。都心へのアクセスの良さと充実した生活環境により、不動産価値が安定している地域として知られています。

浦安市の不動産市場の強み:

  • JR京葉線、東京メトロ東西線による都心へのアクセス
  • 東京ディズニーリゾートによる知名度と人気
  • 計画的に整備された住環境
  • ファミリー層からの根強い需要

浦安市の価格傾向(参考):

  • 土地の平均坪単価:浦安市全体で約159万円/坪(2025年最新データ)
  • 中古戸建の平均価格:およそ6,266万円

仮に浦安市で30坪の土地を持っている場合、単純計算で 4,770万円前後 が土地の目安価格になります。建物の築年数や状態によっては修繕や解体が必要ですが、首都圏の中でも高水準な価格で売却できる可能性があります。

この売却資金が、施設入居の初期費用や今後の生活費に大きく役立ちます。

2. 高齢者施設の費用目安

売却額のイメージを持ったら、次は「施設にどのくらいの費用がかかるのか」を把握しておきましょう。

施設の種類別の目安(月額費用)
特別養護老人ホーム(特養):10〜20万円程度
自宅で介護が受けられない人のための公的施設。要介護3以上が入居条件。入居金不要だが入居までに数年かかるケースもある。
介護付き有料老人ホーム:15〜35万円程度
高級有料老人ホーム:30〜50万円以上
寝たきり等の重度状態になっても介護サービスを受けることができる終身系の民間施設。入居費用が高額な施設が多い。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):15〜30万円程度
安否確認や生活相談等のサービスを受けることができる高齢者専用の賃貸住宅。介護サービスは外部を利用。

月額費用に加えさらに、入居時に 数百万円〜数千万円の一時金 が必要な施設もあります。

例えば月額25万円の施設に入居すると、年間で300万円。10年入居すると3,000万円必要です。ここに医療費や雑費も加わるため、売却資金をどう配分するかは非常に重要になります。

3. 資金計画の立て方

では、実際にどのように資金を計画すればよいのでしょうか。

ステップ①:売却予定額を見積もる
  • 不動産会社の査定を複数社から取り、平均額を参考にする。
  • 実際に売れる価格は相場より上下するため、シミュレーションは保守的に
ステップ②:施設の費用を試算する
  • 希望する施設の費用を確認(入居一時金+月額費用)。
  • 入居期間は10年程度を想定するのが一般的。

さらに、施設の費用と合わせて引っ越し費用や自宅売却から施設入居時までの仮入居の検討が必要な場合もあります。

ステップ③:資金の分け方
  • 一時金や初期費用に充てる資金
  • 毎月の費用を補填する資金
  • 予備費(医療・介護費用や物価上昇対策)
ステップ④:運用を考える

全額を普通預金に置いておくと、インフレリスクや資産目減りの心配があります。
ファイナンシャルプランナーに相談し、必要な流動資金を確保しつつ、安全性を重視した運用方法を検討することも大切です。

4. 売却時の注意点

① 相続を見据えた判断が必要
  • 家を売却すると、将来相続する資産は現金に変わります。
  • 複数の子どもがいる場合、「公平性」をどう保つか事前に話し合っておきましょう。
② 税金の確認を忘れない
  • 譲渡所得税:売却益が出た場合に課税。
  • 特別控除:「マイホームを売った場合の3,000万円特別控除」を利用できるケースが多い。
③ 売却のタイミング
  • 地価や需要によって価格は変動します。
  • 浦安市は利便性が高く需要が見込めるエリアですが、築年数が古い家は早めの売却が有利になる場合があります。

5. よくある不安と解決のヒント

Q1. 「売却資金だけで施設費用は足りる?」

→ 浦安市の相場では十分な売却資金を得られる可能性が高いですが、長期入居や医療費増加に備え、余裕を持った試算が必要です。

Q2. 「すぐに売るのは不安。住み替えや賃貸はできる?」

→ 売却だけでなく、賃貸活用やリバースモーゲージという選択肢もあります。

Q3. 「税金や資金計画が複雑でよくわからない…」

→ 不動産会社だけでなく、ファイナンシャルプランナーに相談することで、トータルの資金計画が立てやすくなります。

まとめ

浦安市の不動産は全国的に見ても高い水準にあります。
実家の売却を活用することで、親御さんの安心できる施設入居を実現できる可能性は十分にあります。

しかし、売却価格の見積もり、施設費用の試算、税金・相続の確認など、注意すべき点も多くあります。
こうした判断を子ども世代だけで背負うのは大変です。

「資金計画」と「売却の進め方」を一緒に考えてくれる専門家に相談することで、安心して次のステップに進めるはずです。

当社 FPソリューション は、ファイナンシャルプランナー事業を基とした不動産会社です。
単なる「売却仲介」ではなく、老後資金や施設入居までを見据えたトータルのサポートを行っています。

「実家を売却して親を施設に入れたいけれど、どこから始めていいかわからない」
そんな時は、まずはお気軽にご相談ください。